漢方薬の副作用など服用後の心配ごと

漢方服用後の女性

このページは、漢方薬を服用した後に起こる様々な質問におこたえします。

(目次)

改善に向かっている目安
漢方薬をやめるタイミング
漢方薬は眠くなる
排便量が多くなった
排便回数が多すぎる
蕁麻疹が出た
アルコールとの併用
続けて漢方薬を飲む目安
漢方薬が効かない
おりものが増えた
むくみが悪化
苔癬が出た
漢方薬の治療時間
むくみの漢方治療
漢方薬の副作用

改善に向かっている目安

漢方薬を服用後、例えば、小便や大便の量です。量が増えているようであれば、改善方向に向かっているといえます。体内の水分代謝の活性化や血行促進による疲労物質の解毒が進んでいるということです。そうなると、例えば、足のむくみ腫れや膝の痛みなどは治っていきます。

体質判定を再度行っていただき、前回よりチェック項目が減っていれば改善が進んでいると判断できます。

当てはまる項目をチェックするだけで、現在の体質が分かりますのでやってみてください。

体質判定をする

漢方薬をやめるタイミング

すっかり体質改善が進めば、漢方薬の服用を終了してください。生活習慣の中で余程無理をしない限り、再発することが少なくなります。

漢方薬は眠くなる

心身が疲れているときは、服用後の眠気は自然な反応です。そういうときは、できるだけ服薬後に睡眠を取って心身を休めてください。この間に元気を蓄えることができます。十分に元気が養われれば、服薬後に眠くならなくなります。

排便量が多くなった

漢方薬の服用始めは、排便が多くなることがよくあります。宿便が溜まっている場合は特にその傾向があります。便通がすっきりと、ある程度の量がコンスタントに出ることは、体内の解毒代謝に必要なことです。

排便回数が多すぎる

一日に何回も排便がある場合は、漢方薬の排便作用が効き過ぎの可能性があります。その場合は、漢方薬を1日に1~2回の服用にしてみてください。便通の状態が良くなってきたら、徐々に3回に戻してください。

蕁麻疹が出た

お薬に配合される賦形剤(ショ糖や乳糖など)に、アレルギー反応を起こしている可能性があります。しばらくお薬をお休みし、医師や薬剤師に相談をしてください。

アルコールとの併用

漢方薬はアルコールと併用しても問題ありません。その場合は、飲酒前に漢方薬を服用してください。

続けて漢方薬を飲む目安

続けて同じ処方の漢方薬を飲む目安は、体質判定の結果、前回よりチェック項目が減っていたり、調子も前回より改善傾向にあるようであるならば、前回と同じ処方がよいと思います。

なお、疑問に思った場合は、医師又は薬剤師にご相談ください。

漢方薬が効かない

薬の効果に身体が慣れて、効きが悪くなることがあります。漢方薬はたくさんの処方があります。また、組み合わせを変えることで、以前に効かなかった処方が有効な場合もあります。

このような場合は、医師又は薬剤師に相談ください。

おりものが増えた

血を動かす「当帰」や「地黄」が入った漢方薬を服用した場合、体質によってはおりものが増えることがあります。

気になる点があれば医師又は薬剤師に相談ください。

むくみが悪化

むくみの悪化には、甘草が影響した可能性があります。医師又は薬剤師に相談ください。

苔癬が出た

解毒代謝を活性化する漢方薬を服用した場合に、一時的に乾癬や苔癬のような湿疹が出る場合がありますが、心配はいりません。

これは、血流の悪いところに老廃物の多い悪い血が停滞して、それが皮膚から外に出ようとして起こる現象です。人間は不要な悪いものを外に出そうとする本能的な特性があります。

漢方薬の治療時間

漢方薬の治療目的は、病気の治療に加え、自律神経やホルモン、免疫力を調整して病気になりにくい体質に改善することです。そのためには多少時間を要します。

あせらずにじっくりいきましょう。

むくみの漢方治療

下肢のむくみは、骨盤内の子宮や大腸、膀胱などで停滞が生じていることが原因です。それらの新陳代謝が活発になって、小便や汗が出るようになった結果として解消されます。

このことから、完治までは多少時間がかかります。

なお、静脈血とリンパ液を流す膝や股関節の屈伸運動やそけい部のマッサージは、治療時間を短くするのでおすすめです。

漢方薬の副作用

体質に合った漢方薬を服用していれば、副作用の心配は基本的にありません。

なお、自然由来の生薬を使っているからといって、リスクゼロとは限りません。

そこで、万が一おかしいなあ?と思った場合には、次のような制度がありますのでご案内します。

医薬品副作用被害救済制度

薬の副作用による健康被害には、医薬品副作用救済制度が適用されます。

これは、医薬品(病院・診療所で投薬されたものの他、薬局で購入したものも含みます。)を適正に使用したにもかかわらず副作用により、入院治療が必要な程度の疾病や障害等の健康被害を受けた方の救済を図るため、医療費、医療手当、障害年金などの給付を行う制度です。

連絡先:

独立行政法人医薬品医療機器総合機構
電 話:0120-149-931(相談受付 9:00-17:30)
メール:kyufu@pmda.go.jp